音感ベル『音合わせ』の提示方法 (3,4,5歳):モンテッソーリ教育

音合わせに使うベルの画像

こちらでは、音感ベルの『音合わせ』の提示方法を紹介してます。よろしければ、参考にしてみてください。

取り組みの概要

  • 【取り組み名】
    音感ベルの『音合わせ』(ペアリング)
  • 【カテゴリ】
    感覚教育(聴覚)
  • 【目的】
    音の高い低いを聴き分ける聴覚を育む
    音楽への導入準備
  • 【おすすめ年齢】
    3歳、4歳、5歳
  • 【前段階の取り組み】
    ※子供の成長に合わせ、省略してもOKです。
    ・雑音筒の『音合わせ』
    ・雑音筒の『音の強さ順並べ』

準備する物

音合わせで使う音感ベルの画像

  • 音感ベル
    (白色セット、自然色セット)
  • 木槌(きづち)

※紹介では、代用品のミュージックベルを使っています。木槌はなくてもOKです。

代用品ミュージックベルの画像

<代用品ミュージックベル>

音感ベルの白色と自然色の違いを、赤青シールを使って再現しています。

  • 「白色の音感ベル  ⇒赤ベル」
  • 「自然色の音感ベル ⇒青ベル」
これ以降は「赤ベル」「青ベル」として説明していきます。

赤青シールは、雑音筒の色と同じで、連想しやすくしています。
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家庭で準備できる本格的な「音感ベル」!(3歳~)

2019年8月26日

基本提示のやり方

※両ベルともに同じ色・同じ種類をおすすめします。

片方がマルチカラーでもできますが、子供が色で音を覚えてしまうことや、音色に差(塗装の影響)がでる場合があります。

私の場合、最初にマルチカラーを見せてしまい、買い替えができなくなりました。笑

◆ 詳細手順 ◆

【手順1】
音の違いがよく分かるベルを選び、取り組み場所へ運んで並べます。

ドファシのベルを並べた画像

選ぶ音は「ド・ファ・シ」の3セット(計6音)をおすすめします。音の違いに気づきやすいだけでなく、手順を一通り見せることができます。

【手順2】
並べ終えたら、子供の右側に座り、赤ベルを1つ手前に置きます。
「今からベルを鳴らしてみるね」と伝え、音を鳴らして見せます。

赤ベルを叩いた画像

木槌を使う場合は、3本の指で持つ様子をゆっくり見せてください(動画参照)。
そして、ベルを軽く叩いて音を鳴らします。

ミュージックベルでは、振る演奏、押す演奏(タッチ式)でもOKです。

【手順3】
音が鳴ったら、静かに聴きます。

音が消えたら「いい音がするね。鳴らしてみる?」と誘います。
きっとやりたくてウズウズしていることでしょう。

子供がベルを鳴らし、聴き終えたら「音が鳴らせたね。素敵な音だね。」と一言添えます。

【手順4】
「他のベルの音も聴いてみようか」と言った後、青ベルを1つ取って鳴らします。

青ベルを手前に置き、叩いた画像

「このベルもいい音がするね。でもさっきと少し音が違うね」と、感想を伝えます。

【手順5】
他の青ベルを1つ取って、音を鳴らします。その後、基準の赤ベルをもう一度叩いてみます。

音がしなくなったら、「同じ音はあった?」と聞きます。

【手順6】
「同じ音だ!」という反応があれば、「同じ音を見つけたら、こうやってベルを隣に並べておこうね」と伝え、2つを隣に並べて置きます。

同じ音のベルを隣に並べて置いた画像

【手順7】
「こうして同じ音を探していくんだよ。やってみる?」と誘い、同じ音のベルを探していきます。

もし間違っていても、気にせず次の手順に進みましょう。つい指摘をしたくなりますが、我慢のしどころです。笑

【手順8】
すべてやり終えたら、「みんなが隣に並んだね。もう1回、全部の音を聞いてみようか」と伝え、隣り合うベルの音が同じか確かめます。

ここでも間違っていてOKです。やっていくうちに、音の違いがわかるようになっていきます。

【手順9】
最後に「もう一回やってみる?」と聞いてみます。

続ける場合は【手順1】から始め、終わる場合はベルをもとの場所に片付けます。

誤りの訂正

◆誤りを確認できる「目印」

見えないところに「目印」をつけることで、誤りを自分で確かめることができます。

目印をつける場所は、音感ベルは台の裏、ミュージックベルはクラッパー(内側の振り子)がいいと思います。

クラッパーにシールが貼ってある画像

クラッパーにシールを貼る場合は、ベルに当たらない所をおすすめします。ベルとクラッパーの間にシールがあると、音に影響することがあります。

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<参考>わが家の工夫

◆「ベルからのお手紙」

ベルからのお手紙(ペアリング)

1人で楽しく音合わせができるように手紙を書いてみました。

例えば、赤ベルを1列に並べ、青ベルは少し離れた場所にまとめておきます。赤ベルの側に「同じ音の友達を探しています。見つけたら隣に並べてね」とお手紙を添えておくと、知らないうちに子供が同じ音のベルを隣同士に並べていました。

うちの子は擬人化することが大好きなので、効果絶大です。

◆「音当てっこ」

別々の部屋で音を鳴らして音合わせをする様子

1人が音を鳴らし、もう1人が同じ音を鳴らすという遊びです。

ベルの音が聞こえる範囲で、お互いの姿が見えないところに同じ音のベルを1セットずつ並べます。

そして「私と同じ音のベルちゃんは、いますか?よかったら音を聞かせてください」と声掛けすると、うちの子は喜んで応えてくれました。

初めは「子供に鳴らしてもらい、親が当てる」という順番で取り組むといいです。音の違いを子供が分かるようになってきたら、順番を逆にするとムリなく楽しむことができます。

今後の発展

◆「音消し棒」の使い方

「音消し棒」は音を止めるために使います。

ベルの音は響きますので、次々にベルを鳴らすと音が混ざってしまいます。そこで「音消し棒」のフェルト部分を、ベルの縁に下から触ることで、音の響きを止めることできます。

モンテッソーリ教育では、基本提示の【手順2】で音消し棒の使い方をやって見せます。ただ家庭の場合は、子供が音を鳴らしたくて見ていられない状況になりやすいです。後日、ベルを使っている時に、音の止め方を実際にやって見せてあげるのがいいと思います。

ミュージックベルでは、ベルを手で触れば音が止まります。ベル表面が塗装されているので、サビる心配はありません。

◆ベルの数を増やして、難易度UP

子供が音合わせに慣れてきたら、ベルの数を増やしてあげるとよいです。

ベルが3個以上の場合、赤ベルは1列に並べて置くと、音探しの基準となり同じ音を見つけやすくなります。青ベルは並べても、バラバラでもどちらでもOKです。

まとめ

ここでは、音感ベルの『音合わせ』の提示方法をできるだけ詳しく紹介させていただきました。みなさまのご家庭でも、音合わせを楽しんでみてください。

<提示方法のまとめ>
①ベルを運んでくる。

 ②ベルを鳴らし、同じ音を探す。
 ③同じ音を見つけ、隣に並べる。


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